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耳の病気
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病名:耳疾患
聴覚医学は,人工内耳の開発と導入により最重度の聴覚障害者や先天性難聴児にとって大きな福音となっています。耳疾患についての病名の主なものに次のものがあります。

@ウイルス性難聴:ムンプスウイルス,麻疹ウイルス,サイトメガロウイルス,風疹ウイルスなどを原因とする難聴。

A遺伝子異常・難聴:難聴の人の3人に1人は遺伝子異常による難聴。

B突発性難聴・老人性難聴:複数の病態が原因=内耳循環障害,ウイルス感染,内リンパ水腫,内耳窓膜破裂,アレルギー,その他による突発的に生じる難聴。

C音響外傷:予期しない突発的拡大音,予期してきいた拡大音の短時間暴露,職業的に長い間暴露された騒音による急激に発生する難聴。および慢性騒音性=職業性難聴。

D薬剤難聴:抗生物質,利尿剤,抗ガン剤,鎮痛剤,抗マラリア剤,麻酔剤などの薬剤の副作用としての難聴。

E中耳炎:幼児期から学童期による細菌感染,鼻アレルギーによる耳管狭窄,耳管通気不良などに中耳の炎症。

Fメニエール病:内耳の内リンパ水腫と考えられる激しい回転性めまい。

G耳管狭窄症:アレルギーによる鼻咽腔粘膜の腫張により,やがて滲出性中耳炎となるもの。

H頭部外傷:頭部の外傷による耳の構造の破壊。

Iその他

主症状
@ウイルス性難聴:原因ウイルス=ムンプスウイルス,麻疹ウイルス,サイトメガロウイルス,風疹ウイルスなどです。ムンプスウイルスによる感染は流行性耳下腺炎・おたふく風邪と知られています。片側の耳に約85%と多く,難聴は永続的で高度です。日常生活に支障なく,偶然に電話,イヤホンなどの左右差で気づくケースもよくあります。ムンプスウイルスによる感染は流行性耳下腺炎・おたふく風邪としてよく知られています。本態は血行性感染に伴う内リンパ迷路炎といわれています。日常生活に支障なく,偶然に電話,イヤホンなどの左右差で気づくことがよくあります。

A遺伝子異常・難聴:難聴のおこる部位は,外耳道,鼓膜,耳小骨,蝸牛などの病気で起こります。これらのどの部分も遺伝子の異常で病気になります。一番の問題は,蝸牛の外・内有毛細胞の病気による神経が原因の感音難聴です。中耳炎があったり,あるいは騒音に暴露される環境にないのに難聴となる原因不明の難聴は遺伝子異常による難聴の可能性があります。通常の採血で遺伝子検査をすることで診断できるようになりました。

B突発性難聴・老人性難聴:原因や誘因となる出来事がなくて,難聴となった日時の特定ができる耳疾患です。主症状は,突然の難聴,高度な感音難聴,原因不明・不確実であり,副症状としては,耳鳴り,めまい,および吐き気,嘔吐があります。

C音響外傷:予期しない突発的な強大音,予期してきいた強大音の短時間暴露,職業的に長い時間暴露された騒音によってある日突然発生する難聴。耳鳴りやつまった感じがします。

D薬剤難聴:ストレプトマイシンやカナマイシンなど内耳に障害を及ぼす薬物による難聴は内耳障害により起こります。これはアミノ配糖体系抗生物質が難聴を起すものです。耳鳴りから始まり,続いて難聴に気づくものです。しかし,耳鳴りの先行なしで難聴になる場合もあります。該当薬剤は全身的に用いた場合はもちろんのこと,点耳薬の局所使用でも難聴を引き起こします。難聴は,多くは両側耳に起こりますが,片耳の場合もあります。アミノ配糖体系抗生物質とループ利尿剤とを併用しますと,難聴が急激にかつ高度に起こる危険性があります。また腎臓の機能が低下している場合や高齢者では,薬剤が体内に蓄積しやすいため,難聴が起こりやすくなります。他の薬剤としては,抗ガン剤,鎮痛剤,抗マラリア剤,麻酔剤があります。薬剤難聴には個体差があります。

E中耳炎:滲出性中耳炎は幼児期・学童期に多くみられます。周囲の大人が難聴に注意する必要があります。「耳が痛い」,「熱がある」といった症状において中耳炎の疑いの診察もしてもらいます。炎症症状がおさまってもお医者さんが治癒したと診察するまでは治療と経過観察が必要です。子供だけでなく,成人・老人も薬剤による保存的治療と外科的療法の必要があります。

Fメニエール病:激しい回転性めまいを繰り返す特徴が内耳の内リンパ水腫による症状があります。激しい回転性のめまいを起す少し前に,片方の耳の耳鳴りや耳のつまった感じ,あるいは聞こえが悪くなる症状があります。

G耳管狭窄症:耳鳴りの出現頻度は割合と低く,難聴となります。原因治療により排除されます。

H頭部外傷:労災,交通事故,転倒などにより中耳,内耳の障害によりめまいを伴う難聴のものです。ときに,外リンパ瘻が流出してのめまいがあります。

Iその他:

診断
@ウイルス性難聴:一般的に,その本態は血行性感染に伴う内リンパ迷路炎であるとしわれています。難聴は一般的には永続性で高度です。ムンプス難聴の頻度は,ムンプスは耳下腺炎などの症状がはっきり出る顕性感染が約3分の2,不顕性感染が約3分の1と知られています。

A遺伝子異常・難聴:遺伝子の難聴になるのは蝸牛の外・内有毛細胞の病気によるものが一番の問題になっています。医師から原因不明と診断されるものは,遺伝子異常による難聴の可能性大です。

B突発性難聴・老人性難聴:原因や誘因となる出来事がなくて,難聴になった日時をはっきりと説明できるものです。老人性難聴は,年齢が進むにつれて正常な聞こえのレベルから,医学的に難聴と考えられるレベルに移行していくものです。

C音響外傷:急激に発生する難聴と緩徐に発生する難聴に分けられます。疲れていたり,飲酒をしたときに強大な音に暴露されたりして耳鳴りやつまった感じがしたりします。

D薬剤難聴:難聴を起しうる薬剤の薬効別薬品名を示すと次の通りです。アミノ配糖体系抗生物質(ストレブトマイシン,カナマイシン,ジベカシン,アミカシン,ゲンタマイシン,イセバマイシン,アルベカシン,ネオマイシン,フラジオマイシン),その他の抗生物質(クラロムフェニコール,エンビオマイシン,コリスチン,ポリミキシンB,バンコマイシン,ミノマイシン,エリスロマイシン),利尿剤(フロセミシド,エタクリン酸,ブメタニド),抗ガン剤(シスプラチン,カルボプラチン,ナイトロジェンマスタード-N-オキシド),鎮痛剤(アスピリン,フェンタニール,モルヒネ),抗マラリア(キニーネ,クロロキン),麻酔剤(ノドカイン,コカイン,プロカン)。難聴を早期に発見するのには,難聴を自覚しないうちから,内耳に障害が起こり始めているかどうかを検査することが大切です。

E中耳炎:幼小児が呼びかけに返事をしない,テレビの音を大きくして聴くことで難聴が診断されます。もちろん難聴検査で診断されます。

Fメニエール病:聴覚の症状を検査する聴力検査=純音聴力検査とめまいの直接的検査としての平衡機能検査で診断されます。

G耳管狭窄症:アレルギーによる鼻咽腔粘膜の腫張により狭窄を起すことがあります。

H頭部外傷:交通事故で耳から出血した方,耳かきで耳をつっついて聞こえが悪くなったものは耳小骨はずれての難聴があります。聴力検査で伝音難聴と診断されます。

Iその他

治療
@ウイルス性難聴:予後が悪いムンブスウイルス性難聴は予防医学知識として,現在ムンプスワクチンの任意接種で予防可能のものです。

A遺伝子異常・難聴:有効な治療はないものです。しかし,難聴遺伝子が発見された家系では,将来難聴になる可能性があるか否かの発症前診断ができます。よって,現在難聴がなくても難聴遺伝子の見つかった方は,難聴になりやすい環境=騒音などはできるだけ避けることです。

B突発性難聴・老人性難聴:耳の神経系による病気によるものは,一般にはいかなる治療も効果ないといわれます。しかし,突発性難聴は例外的に治療効果がみられる難聴です。治療は薬物治療=ステロイド,循環改善薬,ビタミン剤など,星状神経節ブロック,高気圧酸素療法などが行われます。いずれの治療法も病的状態に陥った感覚細胞の自然治癒力を増やすことにあります。ステロイドは代表的治療法となっています。老人性難聴は音を大きくすることを基本的な機能にしている補聴器を正しく使用します。老人性難聴は,周囲の音は話を聞き取るのに邪魔になります。周囲の雑音や音楽などの音の少ない環境配慮をします。

C音響外傷:音響暴露によって生じた聴覚障害は,難聴が発生して早期に治療を行えば聴力が改善し,あるいは治癒します。大きな音を聴取した後で耳のきこえが悪くなったと感じたら,すぐ耳鼻咽喉科の専門医を受診し,治療を受けることにします。

D薬剤難聴:薬剤の種類により起こった難聴が薬剤の使用中止で回復します。しかし抗生物質の難聴は回復が望めません。それは,いったん変性した内耳の感覚細胞は再生しないためです。代謝賦活剤や血流改善剤などで治療しますが,その効果はあまり期待できません。よって難聴を起しうる薬剤使用の場合,日常会話支障をきたす難聴にならない予防が大切となります。

E中耳炎:鼓膜に穿孔だけがある軽度難聴=単純性中耳炎と耳小骨が障害されている中等度ないし高度の真珠腫性中耳炎,癒着性中耳炎,鼓室硬化症,術後性中耳炎などには聴力改善の手術があります。鼓膜穿孔を治す鼓膜形成術=フィブリン糊の開発により外来手術ないし2〜3日入院手術で90%以上の確率で穿孔を完治することができます。耳小骨の病変のあるときは鼓室形成術が行われます。中耳真珠腫により直接耳小骨が破壊されたり,癒着性中耳炎の慢性的な中耳の炎症によって耳小骨の破壊されたりします。鼓室硬化症の耳小骨周囲の石灰化による耳小骨の不活動,あるいはかっての中耳炎手術による耳小骨なしの難治性の慢性中耳炎の中等度ないし高度難聴をきたしているものには,2週間程度の入院の聴力改善手術=鼓室改善形成術が行われます。これは耳小骨連鎖の再建の中耳の形態をできるだけ生理的位置=正常に戻し,かなりの確率で聴力は改善されます。

Fメニエール病:病気の本態として,内耳がその中にあるリンパによって水膨れになった状態=内リンパ水腫といわれ,治療は薬によって行うのを原則としています。水を身体から出す薬=イソソルドがよく使われます。それ以外にも抗めまい薬,循環改善薬,ビタミン剤,安定剤などが一般に使われています。これらによりめまい発生の頻度をを抑えています。両側性のメニール病は早めの手術が必要なことがしばしばあります。

G耳管狭窄症:聴力影響は改善手術が行われます。

H頭部外傷:交通事故の耳から出血の脳外科患者の退院間際の難聴は,耳小骨のズレの可能性があります。これは耳小骨形成術で聴力ず改善されます。内耳窓破裂=外リンパ瘻は内耳から外リンパ液の漏れにある場合は内耳窓閉鎖術を行い,聴力を改善します。

Iその他


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